岩手・平泉で中尊寺の紅葉と歴史に浸る

10月中旬、一人で岩手の平泉を訪ねました。目的は世界遺産の中尊寺です。月見坂と呼ばれる長い参道を、杉の巨木に見下ろされながらゆっくり登っていくと、足元には色づき始めたもみじの葉が舞っていました。金色堂は想像よりずっとこぢんまりとしていますが、堂内の螺鈿細工や金箔の輝きは、九百年近く前の人々の祈りの深さを静かに伝えてくれます。解説の看板を読みながら歩いていると、教科書で習った奥州藤原氏の栄華が急に身近に感じられました。ランチは近くの食事処で、わんこそばではなく名物の餅料理のお膳をいただきました。ずんだや胡麻、あんなど種類が多く、どれも素朴で優しい味です。歴史好きの一人旅は、誰にも急かされずに説明書きを読み込めるのが楽しいところ。帰りの新幹線ではすっかり心が落ち着いていました。旅の最後には、売店で小さな御朱印帳を買い、最初のページに印をもらいました。これから旅先ごとに集めていくのが、新しい趣味になりそうです。